肌の匂いと香水。ヌードモデルは、香りを纏う
美術ヌードモデルで男の娘の春海です。
僕は、仕事柄ヌードになり何も纏わない姿にな
るのですが、唯一纏うことが出来るものがあり
ます。
それは、香りです。
生々しいヌードからフワッと香る香水の匂い。
何とも言えなくセクシーな感じです。
今回は、ヌードモデルの肌の匂いと香水の選び
方について書いてみたいと思います。
人の肌の匂いの種類
人の肌の匂いには、個人差があります。
僕の様に仕事柄、裸になることがあると、嫌で
も肌の匂いが漂います。
僕の場合は、薄く甘い香りだそうです。
これは、香水をつけてなくても漂う天然の肌の
香りです。
ここでは、その人の元々持つ香りを扱います。
汗臭さや加齢臭とは、別のものです。
肌の匂いには、大きく別けて4つあります。
それぞれのタイプの香りと、性格などを箇条下
記してみますね。
1.スウィート
・・肌自体が、ほのかに甘い香りがする。
・・素直な性格。人の意見に同調しやすい。
・・周囲に溶け込みやすい。愛想が良い。
2.ムスキースキン
・・香りの持続時間が長いムスク調の香り。
・・大人しくても目立ちやすい。存在感がある
・・堂々としている。面倒見が良い。元気。
3.ウッディースキン
・・欧米人に多く樹木の様な香りがする。
・・個性的。オリジナリティがあるのが好き。
・・我が道を行く。団体行動が苦手。
4.ニュートラルスキン
・・ほぼ無臭。どの香水も香り立ちが良い。
・・嗅覚が敏感。何事も突き詰めて考える。
・・物事を俯瞰する。キャラを合わせられる。
性格で香りの方向性があるのは、面白いです。
言われてみれば、そんな気もします。
日本人は、スウィートスキンが多いそうで、ニ
ュートラルスキンの人は、とても少ないそうで
す。
それから、ちょっと香りの話しからそれますけ
どストレスをため込んでいるとストレス臭が、
するそうです。
良い香りを活かすにには、心の健康も大事な要
素になります。
元々の香りをベースに香水を選ばないと香害の
原因にもなります。
方向性の違う香水を使うと香りが喧嘩しちゃう
ということです。
まずは、自分の匂いを確かめましょう。
香水選びは、そこがスタートです。
裸になると、意外と漂う肌の匂い
服を着ていると、香水をつけていなくても柔軟
剤や洗剤の香りで、人本来の香りは、だいぶ薄
くなってしまいます。
そもそも肌って、そんなに匂うの?
思わず自分の手なんかを嗅いでいる人も居るの
では、ないでしょうか。
気になりますよね。
僕は、美術ヌードモデルの仕事をしているので
人前で裸になります。
すると、自分では、よく分からないのですが、
描いている人には、僕の肌の匂いが漂ってくる
そうです。
「何か香水つけてる?」
と、聞かれたことがありますけど、初期のモデ
ル時代は、香水は、つけていませんでした。
でも「ほのかに甘くイイ匂いがするね。」と、
言われたことが何度もあります。
という事は、僕は、スウィートスキン。
性格も、かなり当たっています。
始めは、ボディーソープの香りかと思ったんで
すけど、それとも違うそうです。
美術ヌードモデルをする日は、直前にシャワー
を浴びて行きますので、そうかなと思ったので
すが、僕の持つ肌の匂いだそうです。
ほのかに甘く、お日様の様な優しい香りがする
ということです。
まあ、イイ匂いと言われて悪い気はしませんが
裸の匂いを嗅がれていると思うと、ちょっと気
恥しい感じがします。
肌の匂いを嗅がれるのって、なんだかすごく艶
めかしい感じがします。
確かに、僕も描いている側だった時は、モデル
さんの、そこはかとなく香る肌の匂いに気づい
たことがありました。
裸って、匂いもそうですけど、性格とかも滲み
出ます。在りのままの自分をさらけ出す感じが
します。
香水の種類について
香水には、濃度で大まかに4種類あります。
強い香りが持続するタイプから持続時間が短い
タイプまであります。
濃度と持続時間を強い順に並べますね。
パルファム
・・濃度15~30%。持続5~7時間
・・普段は、あまり使わない香水です。
オードパルファム
・・濃度10~15%。持続4~5時間
・・香りは、やや強め。普段使いも可能です。
オードトワレ
・・濃度5~10%。持続3~4時間
・・最もスタンダードな香水です。
オーデコロン
・・濃度3~5%。持続1~2時間
・・気分転換に使ったりできる気軽さです。
パルファムは、香りが強いので、特別な日とか
パーティーなどで使用します。
日常的に使えるのは、オードパルファムかオー
ドトワレです。
オーデコロンは、すぐに香りが消えてしまうの
で、お風呂上りなどにリラックスするために使
ったりするのに効果的です。
続いて香りの傾向別です。
フローラル系
・・女性らしく華やかな香りです。
・・万人受けする甘い花の香りです。
ウッディー系
・・クールでセクシー。ミステリアスな香り。
・・メンズが多いですがユニセックスも有り。
シトラス系
・・柑橘系の果物のフレッシュな爽やかさ。
・・ナチュラルでさっぱりした香りです。
グリーン系
・・若々しい青葉の香りです。
・・ナチュラルで優しい印象がします。
オリエンタル系
・・お香の様なくせのある甘さが特徴的。
・・高級感が漂います。
と、言う具合に、代表的なものを取り上げても
香水には、それぞれに特徴があります。
そして香水は、初めの5~10分に香るトップノ
ートから始まり、ミドルノートが約2時間、ラ
ストノートが数時間と香りが変化します。
使用目的に合わせて香水をつける時間を調整し
て、お好みの香りを楽しみましょう。
僕の愛用している香水
僕は、美術ヌードモデルを始めてからだいぶ慣
れてきたころに、他のモデルさんのマネをして
香水をつけるようになりました。
ヌードモデルが唯一纏えるアイテムです。
それに良い香りが気分を落ち着かせてポージン
グにも良い影響を与えてくれます。
香りが添えられるだけでいつも通りのヌードが
より華やかに見えます。
そして僕の個性も主張できます。
全裸に香水だけ纏う。
何とも言えない響きが感じられます。
香水をつけると、ヌードになっても見えない魔
法の服を着ている感じで、香りの効果なのかも
しれませんが羞恥心が和らぎます。
香水のつけかたは、空中にシュッとひと吹きし
て、その中を全裸で潜り抜けて香水を全身に淡
く纏います。
この方法だと、着け過ぎ感が無くて、全身から
フンワリと香りが漂います。
さて、香水探しです。
膨大な種類の中から選ぶのは、大変でした。
色々香水は、試しましたけど、フローラル系の
香水の中から好みのものを発見しました。
僕の肌の匂いとのマッチングも良いようで、描
き手さんからも評判です。
僕が使っている香水は、ディオールのミスディ
オールです。
もちろん女性向けの香水です。
種類は、オードパルファムなので、ヌードモデ
ルをしている時間にピッタリです。
フレッシュでみずみずしいフローラルフレグラ
ンス。甘すぎず丁度いい香りです。
僕も好きな香りですが、彼もお気に入りです。
そしてデッサン会場では、ほのかに香るフロー
ラルな香りが、花の妖精みたいだと好評なよう
です。
ヌードを褒められ、香りも褒められて僕は、嬉
恥ずかしな気分です。
まとめ
かつて日本海軍では、士官や飛行兵は、出撃の
際に香水を振りかけて気分一新で戦いに臨んだ
そうです。
戦国時代などでは、鎧にお香を焚きしめたりし
たそうで、重要な勝負には、香りは、大事なア
イテムでした。
裸という究極のスタイルで仕事に臨むヌードモ
デルは、身に着ける物が一切ありません。
唯一纏えるのが香りです。
在りのままの姿に香り一つで勝負。
香水は、ヌードモデルの強い味方です。そして
気分を高揚させてくれます。
みなさんもヌードデッサンに参加する機会があ
ったらモデルさんの香りにも注意してみてくだ
さい。
モデルの個性にグッと接近出来ますよ。